作業療法士の資格

作業療法士に興味を持ち始めの人は、「作業療法士は資格なの?」「資格なら、どうしたら取れれるの?」と、疑問を持っている人がいると思います。

また、資格を取ったあとのメリットを知りたいと思っている人もいると思います。

メリットが無いと資格を取る意味が無いですよね?

ぼくもそう思います。

今回は、資格の取り方、資格取得後のメリットについて解説したいと思います。




作業療法士の資格のとり方

作業療法士国家試験合格

作業療法士の資格は、「資格試験を受験して合格しました~」みたいに簡単に取得できるものではありません。

ここでは、作業療法士の資格をとるために必要なことを説明したいと思います。

資格取得の流れ

作業療法士は国家資格の一つです。

そのため、作業療法士になるためには、作業療法士国家試験に合格しなければいけません。

また、国家試験を受験するには、高校を卒業して、作業療法士養成校を卒業している(または卒業見込みである)ことが必要です。 

上記を簡単にまとめると
① 高校を卒業する
② 作業療法士養成校を卒業する、または卒業見込みであることを証明してもらう
③ 作業療法士国家試験に合格する

これで、作業療法士の国家資格が取得できます。
参考までに、2019年に行われた国家試験の合格率は71.3%(新卒者は80.0%)になります。
 

養成校について

作業療法士の養成校は全国におよそ182校(2014年度)あります。
養成校には大学や専門学校があり、修業年数は3年または4年とされています。
修業年数に違いはあっても、卒業までに修得すべき知識や技術には差はありません。
養成校では医学的な基礎知識をはじめ、作業療法に必要な専門的な知識、実際の医療・福祉現場での臨床実習など、幅広い知識や技術を学びます。

ちなみに、ぼくの場合は社会人から養成校に入学しましたが、ぼくの人生の中で養成校での4年間が最も勉強した期間だと思います。

作業療法士の資格を取得するメリット

作業療法士のメリット

いくら作業療法士が国家資格でも、メリットがなかったら資格を取る気が失せると思いますので、ここでメリットを紹介したいと思います。

社会的メリット

① やりがいがある
作業療法士は、患者さんの在宅・社会復帰を目標にしながら、家庭や職場でその人らしい生活が過ごされるように、患者さんと向き合っています。

対象者に限らず、家族やその周りの人たちから感謝されることも多く、必要とされることを実感しながら働くことができます。

② 対象者に合わせたサポートができる
作業療法士は老若男女問わず、病気や障害による日常生活での不便を軽減し、自立した生活や社会復帰ができるようサポートします。

回復を目指すために、対象者の状態や性格に合わせて、得意なことややりたいことを定めて目標設定するなど、対象者の個性を大切にします。

③ 社会的な信頼度が高い
作業療法士は国家資格なので、専門性を必要とするため、リハビリを通じて対象者からの信頼性が高く、社会的に信頼の置ける資格の一つです。

また、病院での医療や在宅での介護の重要なポストとして位置づけされており、リハビリの専門家として医師や看護師、介護士からも信頼されています。

個人的メリット

① 就職率が高い
かなりの頻度で、作業療法士が足らないという病院や施設の声を聞きます。
主な就職先では、医療分野(総合病院、大学病院、クリニック)、福祉分野(障害者施設、児童福祉施設)、介護分野(老人保健施設、デイケア)、職業関連(就労支援事業施設、ハローワーク)、教育分野(特別支援学校)、保健分野(保健センター、地域包括支援センター)

② 収入が安定
収入が高いと思うか低いと思うかは、本人の価値観にもよりますので何とも言えませんが、安定はしています。
参考までに、厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、2017年度における理学療法士・作業療法士の平均年収は3,901,650円でした。